3年 理科 磁石(2)

 磁石の磁化についての続きです。

 鉄釘を磁石に擦りつけて磁化させる方法は、磁石のエネルギーを「溜める」という誤概念を植え付けてしまう場合がある。

 実は鉄の磁化するタイミングは「鉄が磁界に入った時」である。

これがこの授業の「本質」となる。そして、鉄釘を一番強く磁化させるには、

 「磁界から瞬間的に離れる」

すると鉄に中にあるバラバラになったSN極がの向きがきれいに揃い磁化するというのである。

 自分は教員になり、理科の指導に力を入れていたにも関わらず、10年間知らなかった。「自分は一体何を教えていたのか・・・」恥ずかしくなった。

 「もっと理科の本質、教材の深理について学ばなければ」と強く考えさせられた。

 話が磁化に戻るが、この磁化の本質がわかると「方位磁針が狂った場合」でも直すことができる。簡単なことである。方位磁針の針を磁石の磁界に入れ、上書きするだけである。極が違ったら違う極でもう一度行えばよい。

 この上書きについては、学習指導要領に載っておらず問題点であると自分は考えている。このことについては次回投稿しようと思う。

 他の学年・他の単元について質問等あればコメントをお願いします。

3年 理科 磁石(1)

 3年生を担任する初任の先生から、磁石の磁化の授業に関して「どのように授業展開するといいですか」相談がありました。

 多くの教科書で磁石に鉄釘を同じ方向に何度も擦りつけて磁化させると言う方法が記載されています。実は、これだと児童に「擦ることで磁石の力を溜めている」という少し間違った概念を植え付ける恐れがあります。

 では、どんな時に鉄は磁化するのか?

答えは次の投稿で。

小学校で理科を指導する皆様へ

 昨今、教師の理科離れ、問題解決学習の形骸化が叫ばれています。
自分の運良く附属小学校で勤務し、初等理科教育の本質に触れることができました。
附属小学校では、初等理科教育の礎を築いた赤松弥男先生の元、理科教育の発展にご尽力した元筑波大学附属小学校教頭・元千葉大学附属小学校勤務「平松不二夫」先生にご指導をいただくことができました。

 教員人生も折り返し、自分にできることを日々考えていました。
 そこで、これまで実践・研究してきたことをブログという形に残し、理科指導で悩んでいる先生方の少しでもお役に立てればと考えました。

 少しずつですが更新していきたいと思います。よろしくお願いします。